第313話◇血が萎えることはない。
「やることがある」というなら、その生き様を見届けます。
しかし、その覚悟が失われた時は、容赦なく斬って骨を拾いましょう。
途中で挫けてしまうのは、自分の強さを過小評価しているのかもしれません。
人の強さはとは、そんなものではありません。
自ら流してきた血を見て下さい。
この身体に流れる血の力が萎えることはありません。
病原性微生物が人間の身体に侵入してきた時、私たちは戦いを挑みます。
その代表、防衛細胞とも言うべき白血球の戦いを紹介しましょう。
彼らは体内に入ってきた細菌と戦うための言わば兵隊で、生体防御の役割を担っています。
防御の方法は少し変わっていて、細菌を外側から包み込んで細胞内に取り込んで(食べて)しまいます。
また、敵の細菌が毒を出してきたときは、白血球も毒を出して…ではなく、細菌の毒を無力化する抗体や、細菌を動けなくする抗体を作り出してから、細胞内に取り込んでしまいます。
私たちの白血球は、敵を包み込み、自身と一体化してしまう器量が備わっています。
夏バテ?臆病?怠惰?
自らの精神が弱った時、自らの血が戦っているように挑み、戦えばいいのです。
己の器量で敵を包み込み、勝利していく自分がイメージできるのではないでしょうか。
血は、容易に萎えることはありません。
私たちひとりひとり、自分に備わった血の強さを改めて自覚したいと思います。
7/13、月命日に。