第380話◇技の連絡変化
変化とは、統一からの分化である。
従って、今までのものと全く連絡や関連や統一のない変化は、変化ではない。
それは断絶である。
断絶は連続を断ち切ったものであり、力は弱い。
私たちは、統一関連があって変わっていくという変化を取ることが大切。
変化とは造化である。
従って、変化がないと造化から遠ざかってしまう。固定化し執着するようになる。
固定化すると、融通や応用のきかない人間になってしまう。
残念ながら、そういう人間にはあまり魅力がない。
人間は、変化していくところに弾力性が生まれ、創造性が生まれる。
だから、社会人になって何かのプロになればなるほど、できるだけ余裕というものを意識的に作って、別の思想・技術・知識・世界などに触れていく心がけが必要である。
そうしないと人間が生きてこない。
仕事だけでなく、勉強も稽古も人間関係においても同じ。
様々な人間との付き合いが大切な理由もそこにある。
人が人を知らないというのは、お互いが生きてこないのだ。
「余裕と変化を持つことは非常に大切」という稽古での教えは、道着を脱いでもやっぱり大切である。