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551話◇勝つか負けるか


ラグビーもバレーボールも、今ワールドカップ で盛り上がっている。


勝負で勝つか負けるかは、実はほんの些細な差でしかない。

しかし、その些細な差が及ぼす影響は大きい。


スポーツの試合というのは、勝負をかける瞬間を見極めその勝負所に己の全てをかけていくという点において、人生の縮図を見ているようだ。

勝負所を弁えている男とそうでない男が、同じチームメイトとして戦っているところも面白いw



真に勝負をかける瞬間というのは、人生においてそう何度もあるわけではない。

しかし、ほとんどの男は、その勝負所を見逃し、何となく人生を終えていく。


ま、それも一つの生き方。



勝負所の死闘という出来事は、男の人生においては一瞬の煌きでしかない。

しかし、その戦いを胸に刻んだ者たちにとっては、忘れられない一生の出来事になる。



己の全てをかけて成すべきことを為す、その中に真の勝負所がある。

そこは負けられない。

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404話◇応援する力 心配する力


あなたの応援は、挑んでいるあの人にとって大きな力になる。


そして、自分が挑めば誰かが応援してくれる。

人からの応援を素直に受け止めてみれば、その応援は大きな力になると自覚できるはずだ。



一方、応援するより先に相手を心配してしまう人もいる。

心配とは相手を慈しみ悲しむ心から来る。

応援は誰でもできるが、心配は相手への慈悲が無いとできない。


ただ、その心配が、選手の積極的な気持ちを消極的に変えてしまう事もある。だから、なるべく慈悲は相手に覚(さと)られないようにする。



あなたの応援は、挑む人の力に変わる。

あなたの心配は、挑む人をそっと支える優しさに変わる。

どちらも、人と人との間に生まれる強くて優しくて温かい力だ。



人を応援することができない、批判ばかりする天邪鬼もいる。

でも、気付かないところで誰かがきっと応援している。誰かがそっと心配している。

誰かがきっと祈っている。



理不尽や不条理な事も人生にはたくさん起こる。が、それも一興。そこで歩みを止めない者だけが、本当に強く優しくなって、登るべき山の頂(いただき)に立つ。

ひとりひとりが、自らの山の頂に立てるよう、みんなでみんなを応援できたらいいね。


One for all.All for one.(ひとりはみんなのために。みんなはひとりのために。)

ラグビーの精神みたいに。



誰かの先導も応援の有る無しも関係なく、威厳をもって猛々しく自ら進む者たちもいる。彼らを「猶興(ゆうこう)の士」と呼ぶ。


本来、私達は皆猶興の士であるべきだ。

 

ただ、大切な人に、自分の情熱をかけた姿を見てもらいたいと思うのも自然なこと。



誰かを応援するのに、その人が挑んでいるものを好きになる必要はない。

どんなにつまらなく見えたとしても、譲れないその場所に全てを懸ける人がいること、必死に生きてる人がいることを、理解すればいい。


挑む人が真剣だからこそ、人はその姿に一喜一憂し、心配を内に秘めて声援を送る。



ひとりひとりの命が生き生きと伸び行くように、「これだけは譲れない」と挑む人の心を応援するのだ。



応援と心配は大きな力になる。

その力を侮ってはいけない。

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