「独来独去 無一随者身自当之 無有代者」(大無量寿経)
独(ひと)り来たり独り去りて一(いつ)も随う者無し身自ら之を当(う)け、代わる者あることなし
訳) 人生は、生まれたときも一人なら、この世を去るときもまた一人。誰もついて行くことは許されない。人生の中で苦しいこと、悲しいことに出遇っても、誰も代わってくれないし、自らこの苦しみ悲しみを引き受けて生きなければいけない。
「独」という字は、寂しい意味の孤独の独でもあるが、第一義は「絶対」という意味である。
独自であり、絶対的信念と境地に立って進む絶対的進歩である。
独とは、自己に徹して生きること。
独立とは、独り立ち。世の中がどうあっても、他人がいかにあろうが、自己に徹して生きて行くという意味になる。
私たちも、独立できるだけの信念と哲学を持たなければならない。
そこから政治・経済・学問…様々な政策、何でもここから打ち出していく。
惰弱な利己的打算からものを見て、フラフラしている人ほど弱く残念な立場はない。
さて門下生の学生諸君、家庭の愛情に甘えてばかりいないで、「◯◯をさせてくれ」と自主的に動いて下さい。
それができるようになったら「次はこれに挑戦させてくれ」というような、様々な問題に挑戦していく生き様を、足元の日常生活・学生生活から展開して下さい。
更に、これからの人生を、あなたが主人公として、世の中から「しっかり生きろ」と願われ期待されていることを自覚し、素晴らしい人生作りに挑んで下さい。
次回は、論語の「本を務む」、大学の「修己治人」より、今回のテーマについてまた考えたいと思います。
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