第384話◇フォースと共に…
この一年の勉強会、大変お疲れ様でした。
力ない者は褒め、力ある者は叱り、私と同格以上の者は、千尋の谷に突き落として這い上がらせる…という主義でやってきました。
その中で「易経」「論語」「孟子」「大学」「小学」「中庸」「伝習録」「孫子」「臨済録」「無門関」「風姿花伝」「不動智神妙録」「百人一首」「酔古堂剣掃」「五輪書」…と、各人各様の枝葉を伸ばしてきました。
一年のまとめの時期、今日は改めて「根っこ」に戻ります。
東洋思想では、私たちの思考も行動も全ては「造化の働き(力)」が具現化したものであり、その力をどう扱うかは全て自らの意志と責任であると捉えます。
全て自らの意志と責任で、造化の力・働きを消極的破壊的に用いたり、積極的建設的に用いたりします。
消極的・積極的のどちらが良いか正しいか価値があるかではなく、機に応じ時に順って自分自身を発揮していくことです(時中)。
言い方を変えましょう。
スターウォーズのジェダイの騎士への修行ではありませんが、この一年の勉強会を通じて、「人はフォースと共にあること、フォースそのものであること、そしてフォースはあらゆる所に満ち満ちていること、結びついていること」が会得できたでしょうか。
フォースというのは、東洋思想で言うところの「造化の力、造化の働き」です。
これこそ、従順な僕(しもべ)であり、頼りになる相棒であり、また畏怖すべき主(あるじ)であり、自分自身であり世界であります。
思考もフォースの一部です。
「どうせ無理だよ…、私なんか…」と負け犬の遠吠えのような、自分を見限るような、周囲から同情を誘うような思考もフォースの使い方のひとつではあります。
ただ、せっかく物事に挑む機会、決断する機会が与えられているのに、それを醍醐味と捉えられずにビビってしまうことは、男として非常に恥ずかしい使い方であると理解できたでしょうか。
そして、変わるべき時に変わらなかったり、変えてはいけない時に安易に変えてしまうというのは、どちらも非常に情けないフォースの使い方だと分かったでしょうか。
自分の行動・結果は、無限のフォース(造化の力・働き)を具現化した自らの意思の体現です。
この一年に経験してきた様々な出来事が、私たちをより強くしなやかにしてきました。その拳に力を宿すように成長してきました。
そうして会得した力は、過去の自分から自由になって新たな自分を作り、それぞれの志や目標を成し遂げていくためにより良く使うためのものです。
2018年もまた新たに変化して、大切なものを守り、造化を様々に具現化していきましょう。
「May The Force Be With You.フォースと共にあらんことを」