世人余話◇どんな本を読むか。
本の出版について。
日本に出版社の数は約4,300 社。
そこから世の中に毎日220冊の新刊が出ます。一ヶ月6 ,600冊。一年で約8万冊が出版されています( 2016年)。
本を一週間に1冊読む人は、一ヶ月で4 冊、一年で約50冊読めます。
50年で2, 500冊の本と出逢います。
それは、出版される本1,000 冊につき、6冊に出逢えるに過ぎません。出版される本の0.6%。 1%にも満たないのですね。
出版される本の99%には出逢えません。
日本だけで、これだけの本が出版されています。そのうち100年後も読み継がれる本は、どれ程あるのでしょうか。
そんな中で、もし1,000 年、2,000年前から読み継がれている本があるなら、私には読む価値があります。
幸い、そんな書がありました。
古典です。
1,000年間、 2,000年間という歴史の審判を受け続け、それでも途中で消えることなく読み継がれてきた書たちです。
私にとって、その代表は「四書五経」です。
四書は「論語、大学、中庸、孟子」。
五経は「易経、書経、詩経、礼記、春秋」です。これらは、人生の原理的指導力のある書と言われています。
また、人間が如何に生きてきたかという生活の記録を通して、如何に生きるべきかという理法を明らかにしてくれる書が、「十八史略」「三国志」等、史書と呼ばれるものです。
これらに接した上で、縁に従って進めればと思います。
自身の資質や才能や可能性を開花させてくれる魂の入った書に出逢えたら、それこそ宝縁というものでしょう。