世人余話◇春の日の雪だるま
GWの晴れた日に、朝から仲間達と雪だるまを作る。温かい太陽の陽射しに、世の中みんなキラキラと輝いている。
きっと世の中にはキラキラと美しいものしかないんだ!
目も鼻も口も作って立派な顔になった。
雪だるま、完成!
雪だるまは雪で作った達磨(だるま)。
達磨大師といえば、武術(易筋行)の元祖じゃないか。
ならば、この大きな雪達磨大師(ゆき だるまたいし)を安置する堂を建ててしまおう。
3時のオヤツを経て、あと少し!
…夕方の堂の完成を待って、私たちは雪達磨大師を無事に安置できるだろうか。
縁や機を逃し、順序や本末を誤れば、物事は失敗に終る。
機を逃した努力が報われることを期待することはできない。
春の日に雪だるまを作って何を期待するというのだ。
時は待ってくれない。
「やる!」と決めたなら、したたかに進める。
くだらないことにうつつを抜かし、つまらない心配に身をやつして、実行を中止してはならない。
春の日に雪だるまが溶けたら、甘えた心も溶けて、
…やっと眼が覚める。笑