第523話◇押してばかりではなく、引く
私たちは、自分の関わる分野こそが一番重要だと信じる傾向がある。
だから、「オレの要求を最優先しろ、他は勝手に調整しろ!」と言い張る。
プランナーは、戦略に沿って作った製品こそが一番だと言う。
クリエイターは、賞を取れる美しい製品こそが一番だと言う。
経理担当者は、コストを抑えた儲かる製品こそが一番だと言う。
クライアントは、安くて高性能な製品こそが一番だと言う。
それぞれの立場にある、それぞれの一番。
そして、誰もが自分の要求こそが最重要だと信じている。
「ビジネスは(オレが最優先されるための)闘いだ!」と言って押しまくる。
一歩引いて、もっと高みから全体像を見て、遠くを見通す人は…
いったいどこにいるんだろう?w
物事を成していくためには、
他者を引き寄せて繋がり合い、対立や矛盾を克服して、自他を共に生かし合いながら登っていくこと。それが生成化育の道である。
その道筋に則れば、押すべき時と引くべき時、闘うべき時と闘う必要のない時、
それぞれの判断は難しいことじゃない。
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