第462話◇力があるかどうか
力があるかどうかは、どうすれば測れるか?
安静にしている状態では分かりにくい。
どうすれば分かるか?
全力疾走で、自分のベスト、最先端を出してみれば、今の自分にどれだけ力があるか分かる。
もし力が足りなければ、すぐに息切れする。望む結果に届かない。
病気や怪我も然り。
安静にしている状態では自覚症状が無く、病気と分からないこともある。
でも、全力疾走しようとすると、その弱っているところが露呈しやすい。
もちろん、その人たちに全力疾走を勧めるわけではない。
自覚症状が無いことにたかをくくって、かえって重症化するよう振舞ってしまう人への、自覚を促すための方便である。
閑話休題。
筋力も知力も体力も心肺機能も精神力も…、使わなければその能力は衰えることを、廃用性萎縮と呼ぶ。
敷衍すれば、
全力を出すことを怠っていては、その力は伸びない。
力を伸ばしていく眼目は、物事に全力で取り組むこと。自分を尽くすことにある。
いつも、「今日が今までの人生でベストだ」というように毎日を過ごすなら、今日がダメでも、明日の自分が何とかしてくれる。
自分を信じて、成すべきことを為すために、自分を尽くすこと。
それを鍛錬と言う。己の力を養う秘訣である。
稽古だけでなく、勉強も仕事も生活も人生も然り。
根ざすものがあり、
目指すものがあり、
起点がある。
真剣になって自分を尽くしていく。
それは、生き甲斐でもあり醍醐味でもある。
力は、成すべきことを為すため、自他の共栄のために。そう使うのであれば、力は正義である。
今日も力強い一日を。
コメント